アドベントカレンダー3日目です。一人で書き続けるのは孤独ですががんばります!孤独のRunaway(それはB’z)。
12月に入って、都内は一段と寒くなりましたね。今日は、TAKUROとHISASHIのギタープレイの違いというテーマでブログを書いてみます。
90年代の一般的な認識
90年代はGLAYが、そして日本のポップミュージックシーンが大いに盛り上がっていた時代です。テレビのゴールデンタイムは毎日のように音楽番組が放送されていました。HeyHeyHey、うたばん、歌の大辞典、Mステ。今残っているのはMステだけになってしまって寂しいですね。
さてこの頃のポップミュージックは日本人の多くが同じ曲を聴いていた時代であり、GLAYファンじゃない人もリリースされたGLAYのシングルは大体知っていました。歌番組を見ていればトップチャートにいるし、演奏もしてくれていたから。だからGLAYファンもGLAYファンでない人もGLAYの曲を語れるわけです。良い時代でしたね。
そしてこの時に一般的に言われていたTAKUROとHISASHIのギターに関する話がこれ。
- HISASHIはトリッキーなことをやる
- TAKUROは堅実なプレイスタイル
- 二人のバランスが素晴らしい
バランスが素晴らしいのは否定をしませんが、本当にHISASHIがトリッキーでTAKUROが堅実であるという印象は正しいのでしょうか?
長年のファンギタリストが感じる印象
もちろん感じ方は人それぞれであるという前提で。
HISASHI
私にはHISASHIギターの方が堅実に思うんです。もちろんトリッキーなフレーズも沢山弾く。たとえばYes,summerdaysのAメロとか。HISASHIのギターの特徴としては
- リズムの安定感
- コードトーンに忠実
- 遊び心がある
- エコなフレーズが多い(小指も使わない)
という点が挙げられると思います。リズムに忠実というのは、バッキング(リズムギター)をやってもメチャクチャ映えるんですよ。タイトでカッコいい。個人的に一番好きなのはMy Private “Jealousy”のTAKUROソロ裏でのバッキング。HISASHIの機械のように正確なバッキングが気持ち良いです。
TAKURO
TAKUROギターの特徴は以下です。
- 大きな手を活かした難しいプレイ
- リズム感は独特
- 意図的にコードを外した音を使う
- 2010年以降はB’zバリの激ムズギターソロを弾くようになった
HISASHIのギターの遊び心とは少し違うニュアンスで、TAKUROはハズしがうまいです。コードにない音を積極的に取り入れますが、全体として調和されていてカッコいいです。たとえばMERMAIDのギターソロとか。
譜面を見ると一目瞭然ですが、コード(正確には調)の音を使う場合は#も♭も、個別には使いません。このギターソロは調の音にない音を多用しているので、このように臨時記号が多用されているのです。なんとなく怪しげな音使いだということは、聴いているとわかりますよね。ちなみにHISASHIも「TAKUROは外しがうまい」と20年前のラジオで言っていました。
他にもリズムでいうと、拍に合わせてキッチリカッチリ演奏するHISASHIとは対象に、自分のリズムというのか独特のリズムで演奏するのがTAKURO流です。愁いのPrisonerのイントロとかは分かりやすいかも。あとはwinter,againのギターソロなんかも、情緒たっぷりに弾いていますね。
結論
確かに、見た目も目立ってギターのシェイプもトリッキーな、HISASHIがトリッキーなギターを弾いているように見えるのは事実。実際にトリッキーなフレーズも弾いているし。でも実際にはその裏で支えていると思われているTAKUROは、HISASHI以上にトリッキーかもしれません。2人のバランスが良いのは事実ですけどね。
あるGLAYファンギタリストと、HISASHIとTAKUROはどちらがギターうまいのか?という話題の時に「HISASHIを完コピできるギタリストは多いが、TAKUROを完コピするのはHISASHIより難しい」と言っていました。それは確かになるほど、と思いましたね。