秋分の日ですね。昨夜GLAYからヤバイ新曲が発表されました。朝になってそれに気づき、聴くとこれまで感じたことのない衝撃を受けまして。だいたい私が今回新曲の披露に気づいたのが2ちゃんねるの【動画】ガチでヤバイ!GLAYの新曲ヤバ過ぎクソワロタというスレッドでしたから。GLAYオフィシャルよりも2ちゃんの情報が出回る。どれだけヤバイか想像つくでしょう。
今回も例によって元ギタリストの私だから書ける文章を書きます。この曲、社会風刺のような歌で、それだけでとても面白味があるのですが音楽の観点から見ても味わいどころが満載なのですよ。
まず歌詞から紹介。まだ歌詞は発表されていないので耳コピです。ワードの表記は正規のものではありません。とはいえ著作権保護のために一部のみ紹介します。これだけでもヤバさが伺えるでしょ?w
YAVAI YAVAI かなりYAVAI
YAVAI YAVAI かなりMAZUI
YAVAI YAVAI かなりYAVAI
YAVAI YAVAI かなりMAZUI東京五輪が決まった日本は盛り上がってます
スポーツやらせる子供の親はイロメキ立ってます。
芸能事務所も東証一部も企みあってます。
美談の裏には必ず何かが眠ってるんでしょう。すぐ手に三千万 用意しろなんて
できるわけない やれるハズない 神様どうしよう
バカラで数千万 暴力で億千万
まともにやっても どう考えても返すアテないね
とどめを刺すのは選挙に注いだ金もあれば
ギャンブル狂いの爆笑人生 我が身よ東京Cityが公共事業で生まれ変わってます
論より証拠よ 今年の夏は期待できそうです・・・
ちなみにタイトルの『百花繚乱』という言葉には「いろいろの花が咲き乱れること。転じて、秀でた人物が多く出て、すぐれた立派な業績が一時期にたくさん現れること」という意味があるそうです。不景気脱出のように見える今の日本の景気感のことを言っていて、それに物申すといった意味が込められているのでしょうか。
さて、歌詞についての考察はいろいろな人がすると思いますのでここでは軽くだけ触れておきます。
まずGLAYにとってこういう歌詞っぽくない歌詞を歌詞にするのは珍しくはないのです。
- ネットに溢れる情報 自分の置き場を確保才能を担保に夢まで一歩 死ぬまで乱歩 読むのも乱歩 Yeah!
- だから体カラカラと空回り からかうのはやめて
とかね。GLAYはバランスの良いバンドで、自分たちがやりたいおフザケも含んだ曲はアルバムやカップリングでちゃんとやって、マス向けのシングルでは万人受けを狙うという王道をやって来ました。だから今回の百花繚乱みたいな曲はカップリングでは結構あったんですよ。上に歌詞を紹介したROCK ICONなんてまさにそう。この曲は社会風刺的な側面も強いように思います。
で、今回の衝撃はこれをシングルでやったか!ということ。今までGLAYの貫いてきた「シングルは大衆向け、アルバムはファン向け」という概念を覆しました。両A面になっている『疾走れミライ』はダイヤのエースというアニメにタイアップが決まっている王道8ビートGLAYソングです。それを差し置いてヤバイ歌『百花繚乱』をタイトルソングに持ってきたことがインパクト絶大なのです。
ギタリスト観点での曲の紹介
前置きが長くなりましたが、ここから音楽の観点で曲を紹介していきます。
ここからは音源を聴きながらお楽しみください。
まずこの曲の特徴はキーボードを使っていないことです。GLAYといえばほぼすべての曲でキーボードが入るので、高校生泣かせのバンドでもありました。(高校バンドでキーボードを入れるのはいろいろハードルが高いのです) それが今回は純粋にドラムとベースとギターで奏でている。そしてそれにともなってそれぞれの音のボリュームがこれまでの曲とは違います。まず圧巻なのがベースの主張具合です。JIROは昔「俺のベース、別に聞こえなくても良い」と言っていましたし、これまでの曲では基本的に聞こえないことの方が多かったです。それがイントロからブンブン主張してくるベース!この時点で「あっGLAYまた新しいことに挑戦しているな」という印象を受けます。そして何よりベースラインがカッコイイ!!ギターが上がっていくところでベースが下がるという、ベースとギターが交差するようなフレーズは痺れます。まるで『都忘れ』のサビのコーラスみたいです。
そしてヤバイヤバイと連呼しているサビのような部分では左チャンネルから聞こえてくるHISASHIのギターがムチャクチャかっこいい!!おそらくコードに合わせて2本の弦での演奏だと思いますが、自分じゃこのフレーズは思い付かない。。。歌メロとイイ感じで掛けあっているところがさすがです。
「東京五輪が・・・」のAメロっぽいパートでよりはっきりTAKUROとHISASHIの色の違うギターが活躍します。左チャンネルから聞こえるHISASHIのギターは階段のようなフレーズで歌メロと合わないようで合うメロディーです。対してTAKUROはロックの王道とも言えるパワーコードでガツガツ刻み、それぞれのフレーズの後半でTAKUROらしいビブラートを効かせた技法を挟んできます。このパート、イヤホンで片方ずつ聴くとそれぞれの違いがわかりやすいです。左からはHISASHIのギターしか聞こえませんし右からはTAKUROのギターしか聞こえません。TERUの歌はどう考えてもライブのあの艶のあるパワフルな声はCDだと再現できないのが辛いところです。ハイレゾ音源だったら再現できるのかな。TERUの声はライブでこそその真価が発揮できるのですが、この曲で一番萌えるのは「ギャンブル狂いの爆笑人生我が身よおおおお! Ahan」の部分です。男ながらこういう色っぽいフレーズにはキュンとくるものです。ぜひ聴いてみてください。
そしてギター・ソロでは二人のギタリストの掛け合いが絶妙なハーモニーです。二人で同時に音を出す時があれば一人は空白を演じて片方だけが音を出すといったツインギターならではです。ラストのヤバイヤバイの部分では最近のGLAYでは定番の、TAKUROの超絶速弾きが炸裂していますが、リズムにカチっとはまったフレーズであることを考えるとこれはHISASHIによるものなのかも。
PVでなんでTERUよりTAKUROが前にいるんだろうとか、ギターソロに入るときのHISASHIの表情がホントお茶目な点とか突っ込みどころ満載ではありますが、ぜひお楽しみください。
仕事ばかりじゃ楽しめない!プライベートも本気のGLAY広告塔、安東がお送りしました。
※GLAYさん、写真を勝手にMVから拝借しました。歌詞についても問題がありましたら御連絡いただければと思います。
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