個人的にSUMMERDELICSの中で一番の大本命が、このthe other end of the globeです。疾走感や音の使い方など、GLAYの真骨頂と呼べる本作ですが、ギタリスト目線で細かく見ていくと面白い発見が沢山あります。
それにしても、MVがとてもカッコ良いですね!日本に1つしかない砂漠でドローンを使って撮影されたらしいですよ。伊豆大島の裏砂漠というところで、絶景です。※鳥取砂丘ではありません
それではいつものようにイントロ→Aメロと順を追って解説していきます。かなりマニアックな部分もありますが、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
イントロ
壮大な世界に引き込むようなTERUの「WOW WOW」とパーカッションのリズム、そしてストリングス。これ、カッコ良すぎませんか??個人的に最も好きなWOWです!そしてこのリズムが超印象的なのです。ドラムなのか、DJ massが作ったデジタル音なのか判別できませんが、そもそもGLAYの曲で、こんなに打楽器の音がはっきり聴こえてくること自体珍しいです。そしてダッダッダッ!と3つ続けて叩くリズムは、この曲の印象を大きく左右する重要な要素になっています。このリズムを良く覚えておいてくださいね。
そしてイントロの途中で聴こえてくるギター、タッタカタカタカと小刻みに聴こえてくるのは、嫉妬のAメロで使われているのと同じ「符点8分のディレイ」という特殊テクニックです。ディレイという機械を使うと山びこのように実際に弾いた音を、遅らせてまた鳴らすことができます。このディレイのリズムを工夫することで、実際に弾く音と、少し遅れて自分が弾いた音が交互に聴こえるので、例えば
ド・レ・ド・レ と弾くと
ド・レドドレレド と聴こえるという手品ができるのです。
(黒字が実際に弾く音、青字が遅れてくる音)
はい、マニアックな解説はここまで(笑) 早速Aメロにいきます。
1 Aメロ
壮大なAメロから一転して、一人の男と向き合うような、そんなシリアスな始まりのAメロですが、TAKUROのギターがとても良い味を出しています。とても歪(ひず)んだパワフルなサウンドで静寂を打ち砕きます。そのあともシンプルにジャンーと弾くだけなのにとても存在感と一体感があります。そして、たぶんHISASHIによるイントロと同様の符点8分ディレイで、舞台は急展開でBメロへと移ります。
1 Bメロ
ドラムが拍の頭で力強く叩いているので、TERUの歌の力強さと相まって非常にパワフルなBメロです。2番のBメロで詳細に比較しますが、1番と2番で打楽器のリズムが違うんですよ。このあたりも拘りがすごいです。
そして耳を澄まさないと聞こえないですが「迎えた夜に倒れ込む」のあたりで、左のヘッドフォンでHISASHIのギターが火を吹いてます(笑)咆哮のようなギターで、好きです。
1 サビ
この曲のテーマであるダッダッダのリズムでブレークしてサビが始まります。壮大なイメージそのままに、TERUの声が気持ち良く伸びていますね。そしてTERUの歌と会話をするかのようなHISASHIのギター!!ダッダッダの3発目に合わせてHISASHIの甲高い叫びのようなフレーズが聴こえてくると思います。
このHISASHIの叫びのフレーズですが、
そう今はー 笑顔ではなーくとも
そう今はー 信じられなーくとも
のように、TERUの歌の力強い部分で呼応しているのです。そして「これでも良いんだ」ではTERUと一緒に歌っている。胸が苦しくなるほど絶妙な絡みです。
2 間奏
イントロ部分が、ギターやストリングで豪華になっています。ギターとストリングか交互に主張してくる感じが、とてもリッチな感じがして良いですね。
ちなみにイントロもそうですが、ウォーウォーウォーウォーの最初のウォーだけはヘッドフォンの右から聴こえてきますね。左のヘッドフォンからは、ギターやストリングがメインで鳴るようになっているみたいです。
2 Aメロ~Bメロ
なんとも短いAメロ!というか、この曲はAメロとBメロという分け方をする方が不自然かなと思うほど、AメロからBメロへの流れが自然ですよね。Bメロへの助走がAメロ、そんな風にも聴こえます。私はAメロ→Bメロ→サビへの流れがイケてる曲が好きですので、この曲が最高潮に好きなのかもしれません。そしてBメロ直前のシンセサイザー(ソ・レ・ソかな?)のちょっとしたアクセントが好きです。
2番のBメロは1番とは違うリズムが刻まれてますね。サビやイントロとも少し違って「タータッター」というリズムになっています。
2 サビ
サビは「the other end of the globe」の導入を経て始まります。globeのところで、例のダッダッダがきますね。
そしてまさかのここでキーが上がります。いわゆる転調というやつです。ラストのサビで上げるのが一般的ですが、2番のサビで上げるのはGLAY初かなと。(口唇は全てのサビのキーが違いますがw)
転調をすることで、個人的にはTERUの声が一番映えるキーになったなと思いました。本気で力強く歌っているなというのを実感します。それに合わせてHISASHIのギターも精一杯叫んでいます(笑)
間奏~Cメロ
はじめはギターとパーカッションが微妙に違うリズムを刻むのですが、間奏の後半でそれぞれがフュージョンしてバンド全体で「ダッダッダッダ」のリズムを刻むように統一されてく流れが好きです。前半と後半を繋ぐのは、イントロでも出てきた符点8分のディレイというやつですね。
Cメロに入ると、JIROのベースがグイグイきます。そうSTAR LIGHTあたりから、SPECIAL THANKSのイントロのような高音の存在感のあるフレーズを弾いています。
ラスサビ~アウトロ
2番のサビで大いに盛り上げているので、疾走感そのままに駆け抜けていきます。基本的に2番のサビと変わりませんが、HISASHIのメロディが少しだけ違いますね。
「これでも良いんだ」の後に、2番ではチョーキング(ギュインと音を上げる奏法)を絡めた盛り上がってくフレーズを入れていますが、最後のサビでは終わりに向けて締め括るようなフレーズになっていますね。
アウトロはストリングもギターも全部入りでリッチに終わりますね。個人的にはやっぱりこの曲の特徴的な「ダッダッダッダー(+WOW WOW)」で終わるところが、絞まっていて好きです。
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GLAY全盛期もちゃんと生まれてましたが、何故か今になりGLAYにはまりサマデリで初買いしました。
この曲はストリングスが強くてあまりギターを聴けてなかったんですが、こちらを拝見して、改めて聴いたらギターがきこえてくるじゃないですか!あぁありがたや…と思いコメントさせていただきます。